2009 年 4 月 15 日

ワインと健康:5000年前の古代エジプト人はワインを薬として利用

Filed under: 研究 — vinovinovino.com @ 12:02 PM

1日1杯ペンシルバニア大学考古・人類学博物館の研究グループによると、5000年前の古代エジプト人はワインを薬として使っていたという。彼らはワインの中に薬草や松ヤニなどを混ぜて利用していた。Patrick E. McGovern氏を中心とした研究グループが行ったこの研究結果は4月13日発行の米国科学アカデミーの機関誌“米国科学アカデミー紀要(PNAS:Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America)”に掲載された。

考古学研究グループは分子生物学の技術を用いて、古代エジプト王スコーピオン1世の墓から発見された紀元前6~4世紀の陶器や壷を分析、その中に多くの有機物質が吸収されていたことを発見した。これらの有機成分はセージ、ローズマリー、コリアンダー、香油、ミント、松ヤニといった薬草であった。また同じ壺の中にワインの痕跡が残っていたことから、古代エジプトではすでに紀元前3150年頃には治療目的で風味をつけたワインを造っていたと見られている。

McGovern氏は「これらの研究結果は古代エジプト人が生物学的医薬を利用していたという化学的性質を直接的に証明するものだ。今回の研究を行う前までは紀元前1850年頃の比較的新しい医療パピルスを資料とした研究がなされており、その方法はわかりづらくはっきりしたものではなかった。しかし、より精度の高い分析技術によって、ワインに混ぜて使われていたその他の成分も明らかになるだろう」と語った。

適度なワインを飲むことによる好作用
適度な量のワインを飲むことが健康に及ぼす好作用については、すでに多くの研究によって証明されている。特にアメリカでは循環器系に良い作用をもたらす抗酸化物質レスベラトロールが含まれているとワインラベルに表記することを許可している。特に赤ワインに多く含まれるレスベラトロールは、その健康へもたらす好作用から『フランスの逆説』と称賛される物質である。脂肪分の多い食事をとるフランス人に心臓疾患など循環器系の病気が少ないのは、ワインに含まれるポリフェノールが脂肪を分解しているからだと言われている。

最近の研究では、適度なワインを飲むことで血中の赤血球や血小板、その他の血中物質の構造が修正されるため、ワインを適度に摂取している人は、全く飲まない人と比べ酸化刺激に対する耐性がより強いことがわかっている。このほかに研究が進んでいるのは抗老化作用の分野で、ワインの中に細胞の老化を遅らせる物質が含まれていることが明らかになっている。

ワインの作用に関する研究は、美容分野、美容外科分野、腫瘍予防(1週間に3杯のワインを飲むことで、大腸腫瘍のリスクが68%軽減されるといわれている)、循環器疾患予防(適度に赤ワインを飲む習慣のある人は梗塞のリスクを30%減らすことができるといわれる)など幅広く行われている。またワインには睡眠のリズムを整える非常に重要なホルモンであるメラトニンが含まれていることから、抗ストレス作用があることもわかっている。

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