リミニのワインが新市場を開拓。

イタリアでも歴史ある都市のひとつリミニは、地元ワインにいつも注目してきた。中でも、この新しい傾向の鍵となるのが、サン・ヴァレンティーノとサン・パトリニャーノの2社である。
サン・ヴァレンティーノは大手ホテルチェーン、マリオットとの契約を終了し、ニューヨークのリッツ・カールトンと新たな契約を結んだ。今秋から、ブリュッセル、コペンハーゲン、アムステルダム、ウィーン、ワルシャワ、チューリヒ、プラハなど主要都市にあるリッツ内のレストランでは、100%リミニ産のSangiovese di Romagna Superiore Riserva DOC“スカービ(Scabi)”の2007年ヴィンテージがワインリストに登場する。一方、サン・パトリニャーノはアメリカン航空と契約し、同社国際線のファーストクラスとビジネスクラスでは、2003年のColli di Rimini Cabernet DOC“モンテピローロ(Montepirolo)”とサンジョヴェーゼをベースとした赤ワインColli di Rimini Rosso DOC“ノイ(Noi)”の2005年ヴィンテージが提供される。またイギリスの航空会社BMIは、同じくサン・パトリニャーノのSangiovese Rubicone IGT“アウレンテ・ロッソ(Aulente Rosso)”を提供する。
各航空会社の購入本数も注目だ。アメリカン航空はサン・パトリニャーノのワインを1万本以上購入。BMIはアウレンテ・ロッソをまずは2,000本オーダーした。これは品質の良いワインが成長し、また生産者たちがリミニという土地のワインや食材の販売促進に力をいれていることの証明でもある。
サン・ヴァレンティーノとサン・パトリニャーノはエミリア・ロマーニャ州の生産者協会「コンヴィート・ディ・ロマーニャ(Convito di Romagna)」にも参加しており、毎年海外市場で60万本以上を売り上げ、エミリア・ロマーニャのワインの販売促進に貢献している。