一日一杯の赤ワインが美容と健康に効果:米医師インタビュー
最新のアンチエイジングの目玉として、一日一杯の赤ワインを飲むことが注目されている。シアトルの美容外科医で、Age Gets Better with Wineの著者でもあるRichard A.Baxter医師は、女性なら一日一杯、男性なら二杯の赤ワインを飲むことが美容にも良く、より健康的な生活を送れると提唱している。Baxter医師はワシントンで開かれた米国美容外科学会の年次総会で、ワインと美容の関係についての講演を行った。
健康に関する最新の動向やニュースを伝えるWebMDがBaxter医師にインタビューした。
ワインが美容に良いというのは本当ですか?
ワインと美容の関連性については実に多くのデータがあります。私はアンチエイジングに関連したワインの効果について多くのデータがあることに驚きました。
老化や美容を助けるワインの効果とは何でしょうか?
メカニズムは赤ワインに含まれる抗酸化物質です。抗酸化物質は老化や老化に伴う病気の一因となる遊離基を吸収する働きがあります。グレープジュースと比べて、ワインの中にはレスベラトロールを含むポリフェノールと呼ばれる抗酸化物質がより多く含まれています。これはワインの生産過程では果皮や種が発酵段階で使われますが、グレープジュースを作る際には取り除かれることが関係しています。
また私はストレスも関係していると思っています。ただ、ワインの化学的特性から得られる効果がどれくらいであるかということや、ワインを飲む人の方が日常生活の上でストレスが少ない傾向にあるのか、などを区別するのは容易ではありません。
新鮮なフルーツや野菜、精白していない穀物、ナッツ類や豆類、魚介類、ヨーグルトやオリーブオイルをバランスよく食べるという地中海ダイエットにもワインは含まれています。このダイエットは夕食時にワインを飲むことを勧めています。研究では、地中海ダイエットは寿命を長くし、健康であり続けることと関係していると示しています。
気をつけることは?
美容の観点から言えば、一日一杯の赤ワインを飲むことだけが唯一気をつけることだと言えますが、どんなに良いことでも行きすぎはいけません。 勧められている量より多くを飲めば、美容や健康において逆の効果が表れてくるでしょう。
お勧めのワインの飲み方は?
一日一杯。アンチエイジングの観点からはこれがベストな方法です。
この飲み方に従った場合に得られる、特に良い効果というものはありますか?
外見的にも元気に見え、肌は生き生きとし、寿命も禁酒家より5年は長くなると言われています。日常的にワインを飲んでいる人は日光角化症になる割合が少ないという研究データもあります。また老化とともに現れるアルツハイマーや癌、糖尿病のリスクを軽減することができるでしょう。飲酒は老化と同じで脳の働きを低下させると言う人もいますが、一番驚くべきことは、日常的にワインを飲んでいる人の方が、アルツハイマーのリスクが80%も低いのです。
アルコールを飲めない人は?
アルコールを飲めない人は、ザクロやブルーベリーといった、ポリフェノールや抗酸化物質を多く含む食品を選ぶと良いでしょう。ダークチョコレートはワインと非常に似通った効果が得られます。どちらも日焼けから肌を守る働きがあります。
ワインは美容整形業界をだめにするでしょうか?
いいえ。ワインの効果はあくまで補助的なものです。
レスベラトロールを含むサプリメントもありますが、これは効果があるのでしょうか?
レスベラトロールのサプリメントの効果については、データが非常に少ないのが現状です。一つの錠剤を飲むことで一杯の赤ワインを飲むのと同じ効果があるのかどうかという結論はまだ出ていません。
レスベラトロールのスキンクリームについてどう思いますか?
これはスキンケア業界にとって、次なる目玉となるでしょう。動向を見守りましょう。
他と比べてより良いというワインの種類はありますか?
白ワインは赤ワインと比べて抗酸化物質の含有量が少ないです。赤ワインに関して言えば、ワインの種類というより、ブドウの栽培方法により関係していると言えるでしょう。オレゴン・ピノ・ノワールはポリフェノール含有量が他と比べて高く、また一般的にヨーロッパ産ワインにはアメリカ産よりも多くのポリフェノールが含まれている傾向があります。
Source : WebMD