2008 年 4 月 7 日

混乱の続くブルネッロ。

Filed under: トスカーナ — vinovinovino.com @ 2:13 PM

有名な赤ワインで知られる静かな街、モンタルチーノは現在混乱状態にある。イタリア財務警察は、いくつかの重要なワイナリーからサンジョヴェーゼ以外のブドウを使った疑いのある“ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ2003”の在庫を押収した。

シエナ検察のニーノ・カラブレーゼ指揮のもと、財務警察はブルネッロ・ディ・カステルジョコンド(フレスコバルディ社所有)、ピアン・デッレ・ヴィーニェ(アンティノーリ社所有)、カステッロ・バンフィ社のブルネッロ・ディ・モンタルチーノの出荷を停止させた。地元の新聞によると、アルジャーノ社のワインも押収されているという。さらに2003年以後のまだ樽や瓶内で熟成されているヴィンテージにも出荷停止が適用される。

カステッロ・バンフィ社の広報担当Lars Leicht氏は、この決定に対する控訴に10日間の猶予が与えられており、10日以内に判事が決定することになっていると語った。地元の報道では、イタリア財務警察は昨年11月、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ組合がDOCGの規定に則った生産を正しく監督していたかどうかを調査し始めた。ブルネッロは、組合に公式に登録されたブドウ畑からとれるサンジョヴェーゼ種のみで生産されなければならないことが規定されている。

最新の報道によると、組合側は、2004年から2007年の3年間にわたる調査で、ブルネッロのブドウ畑で栽培された2,000ヘクタールのうちの約1%に不正があったことを明らかにした。このことが、ブルネッロの生産に関する全ての資料の更なる調査の開始やワインの押収に拍車をかけた形だ。

アンティノーリ社のエノロゴ、レンツォ・コタレッラ氏によると、警察当局の注意をひいているPian delle Vigneを含むこれらの問題については、様々な方法で説明が可能であるとする。ブルネッロの生産につかわれるサンジョヴェーゼの畑のなかには、その畑がブルネッロの生産のために登録される前に作られたものもあり、そこにはサンジョヴェーゼとは異なる品種がある可能性もあるという。またコタレッラ氏は、サンジョヴェーゼ種以外を利用してトスカーナIGTワインを造っているワイナリーは、警察の調査で明らかになるだろうと示唆した。

モンタルチーノでも最も大きなワイナリーのひとつであり、現在調査を受けているカステルジョコンドを所有しているフレスコバルディ社では、ブルネッロ、ロッソ・ディ・モンタルチーノ、サンジョヴェーゼとメルローをベースにしたIGTワイン“Luce(ルーチェ)”や、メルロー100%のトスカーナIGTワイン“Lamaione(ラマイオーネ)”を造っている。フレスコバルディ社の責任者、ランベルト・フレスコバルディ氏は『当社では、ブルネッロの畑で疑わしい木を見つけた場合、組合へ報告し、そのブドウはLuceの生産に使用しています。』と語った。

カステッロ・バンフィ社の広報担当Lars Leicht氏は、同社のブルネッロ2003(およそ35,000ケース)が、指定以外の品種が見つかったことにより押収されたことを否定したが、問題は畑の収益に関する不正が考えられると述べた。また同氏は現在行われている調査やマスコミ報道が、全世界から業者のあつまるイタリアで最も重要なワインの祭典ヴィーニタリーと同時期に行われていることを強調した。『多くの生産者にとって、ヴィーニタリーは彼らのワインを販売する絶好のチャンスなのです。政治的なことではないと誰が言えるでしょう。』

これまでに検察は、3月28日付で発表した短いプレスリリースのなかで、ブルネッロ2003の中にプーリア産のブドウで造られたものがある可能性を調査しているものではないと断定的に述べたが、それ以外ではコメントを避けてきた。これは、地元のマスコミ報道により巻き起こっていた様々な噂を抑えるためのものであった。実際、フィレンツェやシエナの地元紙は多くの憶測とともにこのケースを“Brunellopoli”(ブルネッロスキャンダル)として報道した。

ブルネッロ組合の責任者であり、現在開催中のVinitalyでプロモーションも行っているステファノ・カンパテッリ氏はこう語った。『今行われている調査に関してコメントすることはできませんし、検察側から何の通達も受けておりません。ただ一日も早くすべてが明らかにされることを願うばかりです。』

前出のアンティノーリ社エノロゴ、コタレッラ氏は、この問題が2~3か月以内に解決しない場合、Pian delle Vigneは販売を可能にするためBrunello2003からトスカーナIGTにランクを下げる可能性があると付け加えた。『今現在、一種魔女狩りのような雰囲気があります。この先どうなるにしろ、問題はブルネッロ、モンタルチーノ、ひいてはイタリアワイン全般にまで否定的なイメージが引き起こされるかもしれないということです。』

(4月3日付 Wine Spectatorより)

 

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