2009 年 7 月 2 日

ワインの適量摂取が、乳癌の放射線治療における副作用に効果。

Filed under: 研究 — vinovinovino.com @ 5:48 PM
ワインと健康

一日一杯のワインが放射線療法の作用を助ける―。カンポバッソ・カトリック大学が行った研究で意外な結果が発表された。放射線療法は乳癌の状態改善に有効な手段として広く用いられているが、副作用など体への影響も心配される。しかしこの研究によると、適度にワインを飲むことで放射線治療による副作用を減少させる効果があるという。

周知のように、癌治療に用いられる放射線はその周辺にある健康な組織も傷つけてしまい、明らかな副作用を起こしてしまう。カンポバッソ・カトリック大学の研究では、この分野でワインに思いがけない作用があることを発見した。ワインを飲むことで、放射線治療による癌への効果を落とすことなく、放射線から健康な組織を守ることができるのだという。この効果を引き出すのはアルコールではなく、ワインに含まれているポリフェノールのような抗酸化物質の働きが大きいと見られている。

この調査は、2003年2月から2007年6月までの間に、モリーゼ州の病院で放射線治療を行った乳癌を患っている348名の女性を対象に行われた。治療開始にあたって必要な通常の臨床的な情報以外に、患者それぞれに食生活、ライフスタイル、アルコール、特にワインの摂取量などについてヒアリングを行った。研究者たちが調べたのは、放射線が胸の皮膚に引き起こすかもしれない損傷において、危険度が増す可能性のある比率を測るものであった。アメリカ放射線腫瘍学会が発行する“International Journal of Radiation: Oncology, Biology, Physics”誌に掲載された研究結果によると、日常的に適量のワインを飲む習慣のある女性には、放射線照射による皮膚への損傷の度合が、全く飲まない女性と比べ明らかに少なかったという。

放射線科の責任者であるアレッシオ・モルガンティ医師によると、これらのデータは『日常的に適度なワインを飲むことが、全く飲まない場合と比べて皮膚を損傷するリスクを75%以下に減らす』ことを示しているのだという。すでにいくつかの国際的な研究結果でも、ワインのアルコール以外の成分、特にポリフェノールが放射線からDNAを守る働きがあることが証明されている。現在、同グループは赤ワインと白ワインで効果に違いがあるのかどうかの研究をすすめている。重要な点は、ワインのアルコール以外の成分がもつ役割が、抗酸化物質を用いた治療への道を開くかもしれないということである。モルガンティ氏は「いずれにしても、特殊なダイエットや食生活が放射線治療の副作用を軽減する可能性がわかったことは、思いがけないことだったが、非常に革新的な発見だ。」と続けた。研究所のジョヴァンニ・デ・ガエターノ所長は、「我々がアルコールを飲むときのキーワードが“適量”。乳がん治療のために放射線治療を行っている女性の場合、その適量は1日グラス1杯であるから、量としてはとても少なく、地中海地域に住む人々の食習慣には合っていると思われる。当然、まったくアルコールを飲まない患者に、放射線治療を始める前にワインを飲むよう勧めることは正しいことではないだろう。しかし今回明らかになった結果で、健康なライフスタイルとしての地中海式ダイエットの効果が再確認されたことになる。」と語った。

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