ワイナリー・ナダはバルバレスコが生産される、ランゲ地方4つの村の一つであるトレイゾに居を構える。トータルで8.5ヘクタールあるぶどう畑はトレイゾでも価値のある良い土地とされる、2つのクリュに分かれている。 この2つのクリュ『カソット』と『マルカリーニ』はそれぞれ南西、南東向きで、日照量も多い。『カソット』は1900年3月に、現在のオーナー・ジュゼッペの曾祖父が、あのGAJAの創立者であるジョヴァンニ・ガイアから買い取った3.8ヘクタールの土地で、ワイナリー・ナダが設立した場所である。 後、1968年、ジュゼッペは当時一緒に働いていた両親とともに、ワイナリーの所在地をカソットからマルカリーニに移し、現在に至る。ワイナリーが出来た当時は、バルバレスコは市場で量り売りされている時代であった。1964年以降、海外市場から、瓶詰ワインの需要が強くなり、ワイナリー・ナダは時の先駆者として自家元詰のワイン造りを始めた。現在も当時のままの伝統的なバルバレスコを守りつづけ、伝統の味を愛する消費者を魅了しつづけている。 このように、時間とともに成長を遂げたナダは、少しずつ扱うぶどう品種を増やしてきた。上質のワイン造りにこだわりをみせる彼らは、天候条件が良く、ぶどうの出来が完璧な年にしかバルバレスコ、ドルチェット・ダルバ、バルベーラ・ダルバの偉大なるワインを生産しない。 彼らのワインの特筆すべきところは、魅惑的で、インパクトのある香と、輝きのある美しい色にある。ボトルをあけると、たちまちにその芳香が広がり、飲むものを魅了する。しっかりとしたボディではあるが、あくまでも繊細さのある美しいワインである。 |
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